テクニカル分析の基本であるダウ理論とは?基本に忠実で実践的な手法も紹介!

2017年12月24日

「テクニカル分析」という言葉を聞くと、まず最初にインジケーターを思い浮かべてしまう人が多いのは非常に良くない状況です。

テクニカル分析ではインジケーターよりもプライスアクションを勉強する方が圧倒的に重要になってきます。

そのプライスアクションを勉強していくにあたって、それらのすべての基礎となるものが今回説明していくダウ理論というものなのです。

ダウ理論を完全に理解すればそれだけで勝てるとも言われているほどですが、この考えにはやや懐疑的です。

しかし、ダウ理論をしっかりと理解しない限りはプライスアクションを理解することが不可能です。そういったことから、ダウ理論というものは必要な知識になってくることに間違いはありません。

つまり、ダウ理論で勝てるという点には少し疑問が残りますが、勝ち続けるためにはダウ理論が必須であるということです。

それではダウ理論がどのようなものなのか見ていきましょう。

 

ダウ理論の成り立ち

まずは「ダウ理論とは何なのか?」というまったく想像もつかない人もいると思いますので、ダウ理論の成り立ちから説明していきます。

ダウ理論:
チャールズ・ダウ(1851〜1902)というアメリカ人によって提唱されたもので、相場の動き、値動きを評価する理論であります。つまり、チャートを分析するための体系的な理論なのです。

 

また、本来ダウ理論は株のチャート分析をするために提唱されたものでありますが、為替相場でも同じように使うことができると言われています。

実際、Fxをしている人のほとんどの方がダウ理論を知っていたり、それを意識してトレードしているのではないでしょうか。

 

ダウ理論の詳細

ダウ理論は6つの基本原則から成り立っており、それぞれがどのようなものかを理解することでチャート分析をより的確に行うことができるようになります。

今となっては常識として考えられている点も含まれているかもしれませんが、その常識もダウ理論が生んだものだと考えていくと良いでしょう。

 

平均はすべての事象を取り込む

ダウ理論ではあらゆる物事や事件などが価格の変動に影響していると考えられています。

いわゆるファンダメンタルズ分析に関係することはすべてが値動きを反映されており、その値動きはすべてチャートに表示されるようになっています。

代表的なファンダメンタルズとして挙げられるものはこのようなものです。

  • 経済状況
  • 金利
  • 政策
  • 要人の発言
  • 大きな事件・事故
  • 天災

このようなものがすべて値動きに関係していると考えられているのです。

そのため、ファンダメンタルズ分析は大事ですが、それらはすべてチャートを見るとどのような動きをしているのかが確認できるのです。そういったことからチャート分析をすることが投資においてより重要な要素であることも理解することができます。

 

トレンドには3種類ある

今でこそトレンドに従って順張りをするということが投資において基本的な方法であると言われていますが、これもすべてダウ理論が元になっています。

そして、そのようなトレンドには3種類の大きさに分けることができると考えられているのです。

  • 長期トレンド:1年〜数年続く
  • 中期トレンド:数週間〜数ヶ月続く
  • 短期トレンド:それ以下のもの

これらはすべて独立しているものではなく、長期トレンドの中には中期トレンドがあり、その中にまた短期トレンドがあるという流れになっているのです。

 

トレンドは3段階からなる

先ほどは3つのトレンドの大きさについて触れましたが、それら一つ一つのトレンドにはすべて3段階からなると考えられています。

  1. 少数の投資家による底値買いが行われる段階で、値動きはそれほど大きなものではありません
  2. 値動きの方向性が明確になってくることによって、その動きに追随する動きが増え、価格が大きく動く
  3. 1段階目でポジションを持っている人たちが利益を確定し始める段階で、値動きが小さくなってくる

私たちが利益を上げ続けようと思うと、基本的にこの2段階目を狙うことが重要になってくるのです。よく言われる「頭と尻尾はくれてやる」というものです。

 

平均は相互に確認されなければならない

トレンドは複数の指標によって確認されなければならず、それらが同じようにトレンドというシグナルを出していなければ、それはトレンドではないという考えです。

これに関してはあまり深くは考える必要はないかもしれません。

 

トレンドは出来高によって確認

強いトレンドができているかを確認するために出来高が重要になってくるという考えです。

上昇トレンドができている時に、値上がり時に出来高も同様に増加していること、値下がり時には出来高も減少していること。下降トレンドではこれが逆になっているということです。

これに関してもFxなどの為替相場では気にする必要はないでしょう。

 

トレンドは明確な転換シグナルが発生するまで続く

トレンドは明確な転換シグナルが発生するまでは、基本的にトレンドは続くという考え方で、そういったことから逆張りより順張りが強く推奨されているのです。

例えば、上昇トレンドができている最中でも価格は小さく下がったりする時もあります。しかし、これはノイズであると判断し、明確なシグナルが出るまではその上昇トレンドは続いているという考えのことです。

ここでいう明確なシグナルについては、下記のトレンドの定義で説明していきます。

また、これはダウ理論の中でも特に重要な原則で、これを理解せずに逆張りをしている人が多くいることは勉強不足であると言えるでしょう。

 

 

POINT!これら6つの原則の中で、実践的に必要なものは
・トレンドには3種類ある
・トレンドは3段階からなる
・トレンドは明確な転換シグナルが発生するまで続く
の3つであり、これらを理解することがテクニカル分析を理解するための基礎の部分になるでしょう。

 

トレンドの定義

これまでは実際にダウ理論によって提唱された内容について説明してきましたが、ここからは実践的な内容になってきます。

トレンドには大きさが3種類あり、その中でも一つのトレンドには3段階あることについては理解しましたが、単純にトレンド自体にも下記の3種類あることはよく知られていますね。

  • 上昇トレンド
  • 下降トレンド
  • レンジ

それではこれらについてどのように定義されているのかを見ていきましょう。

 

上昇トレンド

上昇トレンドとは高値・安値を上に切り上げている状態にあることを指します。

このような上昇トレンドの時は流れに逆らわず順張りで「買い」のエントリーをすることが大事になります。

この上昇トレンドが終わる時の明確なシグナルとしては、高値・安値が切り上がっていくのが止まった時だと考えられるでしょう。

 

下降トレンド

下降トレンドとは高値・安値が下に切り下げられている状態にあることを指します。

このような下降トレンドの時は流れに逆らわず順張りで「売り」のエントリーをすることが大事になります。

この下降トレンドが終わる時の明確なシグナルとしては、高値・安値が切り下がっていくのが止まった時だと考えられるでしょう。

 

レンジ

トレンドには上昇トレンドと下降トレンド以外にレンジといわれる状態があり、方向感がない時のことを指します。

上昇トレンドと下降トレンドが定義されていることから、上昇トレンドと下降トレンド以外の状態をレンジと考えると良いでしょう。

レンジの時は逆張りの手法が有効的と言われることもありますが、基本的にはそのような取引はしないことをおすすめします。

レンジでは取引せず、ひたすらトレンドが発生してから順張りで取引を徹底することが大事になるでしょう。

 

トレンドを認識する重要性

トレンドを確認することで方向感がつかめて、それによって順張りをすることができます。そして、それがトレンドを確認する目的のメインになってきます。

ではトレンドを確認することによってどのような重要性があるのかを、もう少し具体的に見ていきましょう。

 

押し目・戻りが確認できる

よく順張りをする際は押し目で買い、戻りで売ることが基本だと言われていますが、このような押し目・戻りをインジケーターで確認することは非常に困難です。

上記で説明したようなトレンドの確認の仕方をしていると、簡単に押し目と戻りを確認することができます。

詳しく見ていきましょう。

先ほどの上昇トレンドであれば小さく下降し、安値をつけたところが押し目であると言えます。

先ほどの下降トレンドであれば小さく上昇し、高値をつけたところが戻りであると言えます。

 

ダウ理論を正しく利用するために必要なこと

ここまでダウ理論について説明してきましたが、ここまでの知識を知っている人は結構いると思います。しかし、その中でもそれを使いこなせていない人がほとんどなのです。

ここまでの知識を持っていても結局のところインジケーターをメインにした取引をしてしまい、ダウ理論を生かす場面が来ないのではないでしょうか。

ここで、一つ考えていただきたいことが、ダウ理論もエリオット波動論も波を書いてその理論を説明していますよね?

それなのにインジケーターを使っていては、それらの理論を生かすことはできないのではないでしょうか。

つまり、インジケーターを使わずに、チャート上に波を描く努力をした方が断然これらの理論を深めることができるはずなのです。

そうすることによって、簡単にトレンドの判断や押し目・戻りを見つけることができるはずです。

それにも関わらず、インジケーターの組み合わせによる聖杯があるという夢を捨てきれずにいるのか、インジケーターを主体としたトレーダーがほとんどなのです。

そのため、これらの理論を生かすためにはチャート上に波を描く必要があるのです。

波についての詳細はコチラ
→ バイナリーオプションは正確に波を描ければ簡単に攻略できる

 

実践的な手法

今回の実践的な手法はいわば基本中の基本の考え方の紹介になります。しかし、これを知らない人も実際にはたくさんいると思うので、ぜひ参考にしてください。

また、今回の手法はインジケーターを使わず波を描くことによって初めて使える手法です。

しかし、その波が感覚で適当に引かれたようなものではあまり意味がないので、まずはどれだけ正確に波を描けるかを仮説・検証によって導く必要があります。

では、先ほどの上昇トレンドを使っていきます。

ダウ理論のトレンドの定義に従えば上昇トレンドは、安値と高値の切り上げが確定したこの赤丸の位置で、上昇トレンドが確定したと判断することができます。

このトレンドを確認することができれば、エントリーなどはこのフレームで行うのではなく、これより下のフレームで行っていくのです。

これがマルチタイムフレーム分析というものです。

そして、この上昇トレンドを確定した3波を下のフレームで見ると、必ずそのフレームでもこのような何かしらの上昇トレンドができています。

※黒の波の下のフレームが緑の波

そうすると、上の図では黒の波が上昇トレンドが確定した後に、緑の波の上昇トレンドでエントリーする場面があるはずです。

それはこの図で言えば、緑の上昇トレンドの5波が高値を更新した段階になるでしょう。

この図では概念を捉えて欲しいだけなのでリスク・リワードがあまり良くないように見えますが考え方としてはこのようになるでしょう。

あるいは、この段階でのエントリーは見送り、黒の上昇トレンドの5波内で、緑の上昇トレンドが確定した段階でエントリーするという方法も考えられます。

 

POINT!簡単に書くと、上位のフレームでトレンドを確認して、下位のフレームで上位足のトレンドの方向と同じ方向にトレンドが確認できた時がエントリーのポイントになります。
もちろん、これはダウ理論のトレンドの定義のみを利用した考えになるので、これがすべてではありません。
しかし、まずはこれを理解する必要があります。

 

ダウ理論が全て正しいわけではない

ここからはかなり個人的な見解になりますが、私はダウ理論の全てが正しいわけではないと考えています。

ダウ理論は一つの基準でしかないとも考えられます。

しかし、多くの人がこのダウ理論を意識している以上、ある程度の優位性は確保されていますし、参考になる点も非常に多いでしょう。

そのため、先ほど説明した手法はダウ理論のみを使った手法として紹介させていただきました。

まずはダウ理論を理解し、それを使えるようになることで、そこから先の考えは個人個人が仮説・検証を繰り返すことで導き出すと良いのではないでしょうか。

しかし、何事もチャートに波を描くことができるようにならなければ、その土俵にすら立っていない状況だと言えるでしょう。そのため、まずは波を描けるようになるところから始めるべきなのです。

 

まとめ

ダウ理論には6つの基本原則があります。

  • 平均はすべての事象を取り込む
  • トレンドには3種類ある
  • トレンドには3段階ある
  • 平均は相互に確認されなければならない
  • トレンドは出来高によって確認
  • トレンドは明確な転換シグナルが発生するまで続く

ダウ理論は相場を理解するための基本となるものです。

必ずしもこれがすべて正しいというものではありませんが、これを知らなければチャート分析をする段階にすら至っていないと言えるでしょう。

そのため、テクニカル分析について学ぼうと考えた時は、まずはダウ理論について理解するところから始めてください。